ヒロタソースは、創業80年以上つづく京都・北大路生まれの地場ソースメーカーとして、多くの料理人の志に寄り添い、味で応えつづけてきました。私たちが共に歩んできた料理人は、目の前のお客さまを喜ばせたいという実直な思いを胸に、一皿一皿に心を込めて日々料理と向き合っています。いまでは、京都の名だたる店から大阪のミシュランのビブグルマン掲載店、そして大阪ミナミの粉もん店まで、その輪は広がっています。業態やスタイル、時代を超えて、ヒロタソースは料理人たちを支えてきました。
京都は、和食文化を築いてきた歴史を持ち、料理の思想として「五味・五色・五法」を大切にしてきました。味の組み立て(五味)、盛り付け(五色)、調理法(五法)で一皿の完成度を高める――そんな感度が、料理人にも食べ手にも根づいてきました。
一方で京都の食は、伝統の枠に閉じるのではなく、国内外の食文化も取り入れながら、暮らしの中で独自のかたちとして定着させてきました。京都市は、パンの年間支出やコーヒーの支出金額・購入数量が全国上位に入る年もあるなど、和の繊細さを持ちながら、新しい味も日常に取り入れていく――そうした土壌が京都にはあります。
その流れの中で独自に発展したのが、粉もんや洋食といった「ソース料理」です。京都でも親しまれた「一銭洋食」は、ウスターソースが庶民に広がるきっかけとして語られ、京都の地ソース文化が育まれてきた背景の一つでもあります。京都で根づいてきたソースは、単に濃さを足すものではなく、一皿の仕上がりを左右する“深み”や“厚み”を添える調味料として親しまれてきました。
ヒロタソースは、そうした京都の食文化の中で、コクにこだわるソースづくりを積み重ねてきました。京都の料理人が大切にする「一皿の完成度」に応えるために、味の奥行きとしてのコクを磨き続ける――京都の歴史と嗜好があったからこそ、ヒロタソースの“コク”は育ち、現場で選ばれ続けています。
その長い歴史のなかで、ヒロタソースの“コク”をさらに深める転機が訪れました。
ある品評会で焼きそば改良の依頼を受け、名だたるソース会社が並ぶ中でヒロタソースが選ばれたのです。
その場で担当者から「あんたのとこが、一番コクがある」と声をかけられ、代表の廣田は「コク」こそが唯一無二の強みだと確信します。
そこからヒロタソースは、焼きそば用ソースの開発に力を注ぎ、“コクをどう磨き上げるか”に軸足を置いて更なる改良を重ねてきました。開発当初、粉もん店でも焼きそばに力を入れる店は多くなく、焼きそばはどこか“脇役”の存在でした。ヒロタソースで、焼きそばを看板メニューにまで押し上げたい――。その思いが、コクを磨く開発をさらに加速させていきました。
やがて、関西を代表する焼きそば店やたこ焼き店からの指名が少しずつ増え、焼きそば専門店ブームとともに広がり、現在では全国各地のお店で採用されるようになりました。
こうした開発の積み重ねのなかで行き着いたのが、独自の「熟成煮上げ製法」です。
一般的な製造工程の2倍以上の時間をかけ、素材の状態を見極めながら、じっくり寝かせて煮上げる。この工程によって、料理の深みを引き立てるコクとうま味を引き出しています。
かつては勘や経験に頼っていた部分も、今では温度管理を徹底することで再現性を高めてきました。それでも最後に味を整えるのは、人の手と目。日々の微妙な違いを確かめながら、手間ひまを惜しまず丁寧に仕上げています。
こうした歴史と出会いを通して、多くの料理人を支える「京都仕込みのコク」が育まれてきました。
これからもヒロタソースは、手間ひまを惜しまず、進化を続けます。
■:ヒロタソース休業日またはオンラインショップ出荷非対応日
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